あっという間に年末ですね。
個人事業主の皆様は12月が締めとなります。普段の月次処理ではあまり意識する必要のないことですが、この時期は特に売上や経費の計上タイミングが重要になります。
個人で事業されている方とお話しすると、「請求書を送った日」や「支払いをした日」で売上・経費を計上されているケースを見かけします。
しかし税務上の正しい計上時期は、必ずしもこれらのタイミングとは一致しません。
今回は、売上と経費の正しい計上タイミングについて、具体例を交えながら解説いたします。
☆この記事で得られること
- 売上と経費の計上するタイミングがわかる
- 翌年(2026年)になっても、請求書などの必要書類は集める必要があることがわかる。
売上の計上タイミング
売上は「モノを引き渡した時」または「サービスを提供した時」に計上します。
請求書を発行した日でも、入金があった日でもなく、実際に商品やサービスが顧客に提供された時点が計上基準となります。
【具体例】卸売業の場合
ある商品の取引について、以下のような流れがあったとします。
- 契約日:2025年11月
- 出荷日(引渡日):2025年12月
- 請求書発送日:2026年1月
- 入金日:2026年2月
この場合、売上を計上すべきは2025年12月となります。
実際に商品を出荷し、お客様に引き渡した時点が売上の計上時期です。
たとえ請求書の発送や入金が翌年になったとしても、2025年分の売上として処理する必要があります。
経費の計上タイミング
経費は「役務の提供を受けた時」に計上します。
こちらも請求書を受け取った日や、実際に支払いをした日ではなく、サービスや商品の提供を受けた時点が基準となります。
【具体例】人材紹介サービスの場合
1か月間、人材紹介サービスを利用したケースで考えてみましょう。
- 契約日:2025年10月
- サービスの提供を受けた日:2025年11月
- 請求書を受領した日:2025年12月
- 支払日:2026年1月
この場合、経費を計上すべきは2025年11月となります。
実際にサービスの提供を受けた月が経費の計上時期です。請求書の到着や支払いが後になっても、サービス提供月の経費として処理します。
年末の締め処理では、12月中に提供した売上や受けたサービスが、翌年の請求書発行や支払いになるケースが多く発生します。
一方で、この考え方を理解しておくと、手間をかけずに確定申告を終わらせることができます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
井上会計事務所
